鉱山で生きた人びとの記録      {京都市 丹波マンガン記念館}

バスは京都市内を抜け、金閣寺を経由して高雄の山道にさしかかる。神護寺や高山寺が見えてくる。このあたりまでは観光で来たことがあるが、ここから先は初めてだ。
 
新緑のすがすがしさ、そびえる北山杉の林に目を奪われ、バスに揺られること約1時間半。ようやく丹波に着いた。
 
このあたりは松茸の産地だという。ゆったりした里山が広がっていた。
 
旅の目的は里山歩きではない。近く閉鎖されると聞いていた「丹波マンガン記念館」へ行くためである。丹波がかつて日本一のマンガンの山地だったことも、あの戦争中に朝鮮半島から強制連行されてきた少なからぬ人びとがここで働かされたことも、私は最近になってはじめて知った。

・・・・・・(つづく)

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